■事実婚における相続のこと

いのくち法律事務所です。

年度末のなか、久しぶりのブログ更新となりました。

今日の仙台は、寒い一日でしたね・・・。

昨日、大阪では桜が開花したとか・・・。

仙台では、4月初旬(4月3日ころ)との開花予想が出ております。

東北地方も少しずつ、春が近づいております。

一方では、スキー・スノーボードの季節は、終わろうとしております・・・。

「来シーズンは、しっかり雪が降ってほしい・・・」というのは個人的な感想です・・・。

さて、最近では結婚に対する多様な考え方からか、婚姻届を出さないまま共同生活を送る、いわゆる「事実婚」を選ぶという人々が増加傾向にあるといわれております。

しかし、国内では、戸籍法の定める婚姻届を役所に提出することで、法律上の婚姻が認められることになるので、「事実婚」状態では、法律上の婚姻とは言えないことになります。

したがって、「事実婚」の夫婦の間に生まれた子供は、父親が認知していなければ、いくら実の子であっても父親の法定相続人にはなりえないことになります。

上記のような婚外子に財産を相続させるには、認知によって父親と子の親子関係を明らかにする必要があります。

また、まだ生まれる前の子(胎児)については、出生前に役所へ届け出る「胎児認知」という方法もありますが、遺言によって認知を行う方法もあります。

遺言によって認知を行う場合、注意が必要なことは、必ず遺言執行者を選任する必要があるということです。

遺言執行者とは、遺言の執行にあたり、相続人の代理人として財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利と義務を負う立場にあるものを言います。

認知は、役所に届け出て初めて成立するものなのですが、その届出を行う人が、遺言執行者となるわけです